飯島企画業務日誌

『スヴァールバル諸島』

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おはようございます☀️

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『スヴァールバル諸島』
この島は以前ご紹介した、古市氏の「百の夜は跳ねて」に出てくる、生まれてはいけない、死んでもいけない、誰でも働く事の出来る実際にある島です。
スヴァールバル条約は、1920年のパリ会議で締結された、北極海にあるノルウェー領スヴァールバル諸島の取り扱いに関する多国間の条約である。
スヴァールバル諸島は20世紀初頭までに、ノルウェーだけでなく、ロシア帝国を含むヨーロッパ各国やアメリカ合衆国が探検や領有権主張、石炭採掘などを行った。こうした歴史的経緯から、条約はノルウェーの領有権を認める一方で、ノルウェーの法律を全ては適用せず、全ての加盟国は等しくこの島で経済活動を行う権利を有すると規定した。また、スヴァールバル諸島を非武装地帯として軍事活動を禁じた。このため第二次世界大戦中を除いて、軍隊は駐屯していない。
条約加盟国の国民は、ノルウェーの入国管理や税関の審査を受けず、査証無しで入島できる。また徴収された租税は諸島内だけで使い、ノルウェー本土への流用を禁じている。
原加盟国は当初14ヶ国余りで日本も加盟した。1924年にロシア連邦、1925年にドイツが加盟し、現在の加盟国は40を超えるが、実際に諸島で経済活動を行っているのはノルウェーとロシアのみである。
ノルウェー領スヴァールバル諸島にある街。この街には奇妙なルールが存在します。
北極圏に位置するスヴァールバル諸島は、極寒。寒すぎて住みにくく、ノルウェー政府が「ビザなし」での観光も、商売さえも許されている特殊な土地。日本人が急に寿司屋を開店してもOKです。
なぜこの地で「死ねない」かというのは、その「寒さ」がカギを握っています。
このルールのきっかけは、1918-19年にかけて世界中で猛威をふるった恐ろしいパンデミック(感染病、伝染病)でした。-30℃が当たり前の世界。そこでは死体が腐り、分解されることがないため、スペインかぜの殺人ウイルスが死体の中で生き続けていたのです。
20世紀に全世界の人口の5%を犠牲にしたこのパンデミックは、このノルウェーの小さな街にも忍び寄り、これが引き金になることを恐れた政府が、この地で死に、埋葬されることを違法としたのです。
2016年にロシアで感染が拡大した炭疽菌の例、熱波の影響でトナカイの凍結死骸が溶けたことを発端にしています。地球温暖化が進行を続ける現代においては賢明な判断といえるのかもしれません。但し、火葬すれば埋葬できますが欧米人は土葬の習慣があり、死んではいけないと言われるのです。
では、なぜ生まれてはいけないのか?これは単純に産科病院がなかったからです。この島に住む人は研究者や炭鉱の鉱夫、が主で仕事のため、長くは住みません。

そしてこの島には「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」があります。
ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島であるスピッツベルゲン島に位置する種子銀行である。「スヴァールバル・グローバル・シード・ボルト」現代版「ノアの箱舟」とも称する。なお正式名称は「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」。
最大300万種の種子を保存可能とされる地下貯蔵庫は、その温度をマイナス18~20°Cに保たれ、万が一、冷却装置が故障した場合にも永久凍土層によってマイナス4 °Cを維持できる環境に置かれている。また、地球温暖化が進んで海水面の上昇が起こった場合にも影響を受けることの無いよう、貯蔵庫は海抜約130mの岩盤内部約120mの地点に設けられている。ただし、地球温暖化が想定外のスピードで進んだ影響で意外にもろすぎることが明らかになった。そのため、緊急の工事が行われている。ノルウェー政府はこれを「種子の箱舟計画」と称し、100ヵ国以上の国々の支援を受けて具体化した。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫のモニュメントのデザインは、環境をテーマとした作品で知られる日本人彫刻家・田辺光彰が手掛けた。

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