飯島企画業務日誌

『サピエンス全史』【上巻】ユヴァル・ノア・ハラリ

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おはようございます😉

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『サピエンス全史』【上巻】ユヴァル・ノア・ハラリ
凄く、面白い!帝国、貨幣、資本……”虚構”が他人との協力を可能にし、文明をもたらした。
上巻は、認知革命と農業革命について論じられます。
進化をしていく過程で、アフリカ大陸からユーラシア大陸へと拡がり、地球上での分布を広げていく過程で、それぞれの気候風土に適応した”ホモ属”は他にも多くの種が存在した。サピエンスは同じ種を滅ぼし、沢山の動植物を絶滅に追いやってきた。
直立歩行の弊害は、腰回りを細め産道が小さくなり、小さい未熟な段階での出産を促した。その結果、自立していない子供連れて一人で生きていく事は難しくなり、お互いに助け合う必要ができ、自然と近親のコミュニティが発生した。
サピエンスが進化する過程で”認知革命”が起こり、狩猟採取型から”農業革命”を経て、定住を始める。進化の過程で書記を生み出し、物々交換による世界の広がりが”貨幣”を生み出す。貨幣が出来たことで、世界は大きく変化し個々のコミュニティの交流が加速され、それが帝国の誕生へと繋がって行く。.
現代の資本主義社会における、いわゆるエリート層という彼らが突出している能力は経営ビジョンや達成したい成果(≒虚構)を多くの人々に共感してもらい、協力関係をつくり出すと言うこと。その上で最も大切なのが、多くの人々が共感できるような明るい未来を提示する「妄想力」と「話す力」。これが欠けていて成功している経営者は居ないのではないかと。当たり前のことですが、要は彼らは良い意味で、”ビジョン”について語っているその時点では”大嘘ホラ吹き”なのかもしれません。
虚構(噂話)のお陰で、私たちは単に物事を想像するだけでなく、集団でその様に出来る様になった。聖書の天地創造の物語など、私達は共通の神話を紡ぎだすことができる。そのような神話は、大勢で柔軟に協力するという空前の能力をサピエンスに与えた。しかも多くの虚構を信じ、そして新しいモノにアップデート出来る。国に属し、会社に属する。一致団結して同じ活動が出来る。
虚構をとりまく主要な基本原理は”宗教”から、”資本主義”に変わってはいるけれども人類がもつ基本的な性質には何ら変化はない。
サピエンスは想像上の秩序や虚構に取り憑かれ、振り回され、逃れられない。もう二度と元に戻る事はできない。
あらゆるヒエラルキーは人類の想像力の産物でありますが、まんまと差別という罠にドップリと、はまっている。
次はこのイデオロギーがどこへシフトするのか?
現在のパンデミックの状態から、今まで一般的だったものが一変したものもある。想像しえない現実を覆い尽くすと予想外な動きが起こってくる。グローバルを求め続けて来たが今後はブロック化が進むのでは?と言う考えを持つ専門家もいるようだが、1930年代の世界大恐慌”後”のように成らないこと望むだけだ。
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