飯島企画業務日誌

『ミラーワールド』3/12

Posted by 

おはようございます😉

3D5F5C72-A8A0-4D1A-9974-82453A48688E-A9956FB1-0FA7-4CD9-B798-2EB9B6F0E491

『ミラーワールド』3/12
テクノロジー分野における第一の巨大プラットフォームはウェブだった。情報をデジタル化し、知識をアルゴリズム(計算方法)の原動力に変えた。このプラットフォームは、グーグルに支配されるようになった。第二の巨大プラットフォームは基本的には携帯電話上で展開されているソーシャルメディアだ。人々をデジタル化し、人間の行動や関係性をアルゴリズムの原動力に変え、FacebookとWeChatによって支配されている。
そしていまや、第三のプラットフォームの幕開けの段階にある。そこでは、世界の残りすべてがデジタル化されるだろう。このプラットフォームでは、マシンがあらゆるモノや場所を認識できるようになり、アルゴリズムの原動力に変えられる。
この巨大な第三のプラットフォームを誰が支配するにせよ、ふたつのプラットフォームをこれまで支配した人物や企業と同じく、史上最も裕福で権力をもつ存在になる。そしてこれまでと同様に、この新しいプラットフォームが築くエコシステムによって、何千という関連企業が繁栄し、何百万という新しいアイデア(と問題)が解き放たれるだろう。それは、マシンが世界を読み取るまではあり得なかったものだ。
■”ポケモンGO”に見えた片鱗
ミラーワールドの片鱗は身の回りのあちこちで見られる。だがおそらく、ヴァーチャルとフィジカルの結合がこれほどに魅力的なのだということをポケモンGOが証明してくれた。このゲームでは明らかにヴァーチャルなキャラクターが屋外のすぐ目の前の現実に溶け込んでいる。2016年にローンチ(サービスの開始)されるや、ポケモンを追いかけようと世界中の人々がこのゲームをダウンロードして、地元の公園から「やった、ゲットだぜ!」という声が聞こえてきそうなほどだった。
ミラーワールドのアルファ版である「ポケモンGO」は、少なくとも世界153カ国で数億人に及ぶプレイヤーに受け入れられた。開発企業であるナイアンティックの創業者ジョン・ハンケはもともと、Google Earthの元となった技術の開発を率いた人物だ。ナイアンティックは現在、サンフランシスコの港沿いにあるフェリービルディングの2階に本社を構えている。床から天井まである広い窓からは、サンフランシスコ湾と遠くの丘陵まで見渡せる。オフィスはおもちゃやパズルで溢れ、ボートの内装を模した精巧な脱出ゲームコーナーもある。
■やがて、テキストを検索するように物理空間を検索できるようになるだろう
ハンケはARによってさまざまな新しい可能性が開かれていることに言及しながらも、ゲームと地図に引き続きフォーカスしていくと言う。それが、この新しいテクノロジーを生かす最良の方法だからだ。ゲームはいつも、テクノロジーがインキュベート(培養)される場であり続けた。「もしゲーマーにとっての問題を解決できれば、それはみんなにとっての解決策になるんだ」とハンケは付け加える。

記事画像https://wired.jp/special/2019/mirrorworld-next-big-platform(雑誌『WIRED』日本版VOL.33より転載)
PAGETOP