飯島企画業務日誌

『インプットの仮説』

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おはようございます😉

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『インプットの仮説』
第二言語習得研究の分野における第一人者の一人である言語学者のスティーブン・クラッシェン氏は、1970年~80年代にかけて「モニターモデル」と呼ばれる第二言語習得に関する5つの仮説を提唱しました。ここでは、その中でも最も重要な仮説の一つである「インプット仮説」について説明したいと思います。
インプット仮説は「理論」「実践」の両面において最も重要だと主張した仮説で、「人はどのように言語を『習得』するのか」という根源的な問いに対する自身の解を示したものとなります。学習者の言語能力は現在のレベルよりも僅かに高いレベルのインプットを理解することで、自然的な順序に沿って進歩するものだと主張しました。
クラッシェン氏は現在の言語習得レベルを「i」とし、それよりも僅かに高いレベルを「i+1」と表現しました。「+1」とは自然的な順序に沿った次のレベルのことを指します。学習者は現在の能力を大きく超える「i+2」のインプットでも、現在の能力と変わらない「i+0」のインプットでもなく、「i+1」という理解可能なインプットを受け続けることで自然と言語を習得していくと提唱したのです。
自然的な順序に沿って理解可能なインプットが与えられていくことで文法は自動で習得されるため、文法事項を意識的に教育する必要はないとも主張しました。このように、第二言語習得におけるアウトプットの必要性を否定し、「i+1」という理解可能なインプットのみが第二言語習得につながると主張したのがクラッシェンの仮説における一番のポイントです。アウトプットの必要性を否定している点に批判が集まっているものの、インプットの重要性については私たちに多くの示唆を与えてくれます。そしてまた、外国語習得だけで無く、この様な考え方は私達の日々の生活にも活かせるポジティブな考え方にも繋がるのではないでしょうか。
記事・画像引用
記事https://englishhub.jp/sla/the-input-hypothesis 『インプット仮説とは?第二言語習得に関するクラッシェンの5つの仮説(4)ENGLISH HUB 2021.5.1 05:00』
画像https://www.ryugaku-voice.com/us-mi_krashen.html/amp 『第二言語習得の基本メカニズム!あなたの英語学習は理論に基づいていますか? English HUB 2021.05.01 05:10』
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