飯島企画業務日誌

『トランプ大統領が北朝鮮の短距離 ミサイル発射を認める本当の理由』

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おはようございます☀️

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『トランプ大統領が北朝鮮の短距離ミサイル発射を認める本当の理由』

トランプ氏訪日中、7月24日に北朝鮮が、東海岸より日本海へ向けて短距離弾道ミサイル(SRBM)二発の試射を行いました。「どこにでもある普通のもの」として、問題にしませんでした。多くの場合500km以下の射程の弾道弾をSRBMと呼びますので、日本には届かない、と高を括ったのです。
しかし、情報が入り始めると「凄いミサイルだった」…
1)試射されたのは、ロシアの9K720「イスカンデル」SRBMを北朝鮮が独自改良したKN-23
2)試射は二発で、一方の飛距離は690m(後に600kmへ下方修正)
3)最大射高は50km
4)途中で軌道変更し高度20kmより上空を滑空した模様
5)ロケットモーターは、固体燃料ロケット
6)機動再突入体を搭載している可能性あり
7)最大弾頭重量は480kg
8)半数必中界(確率円の半径)は5~7m
9)発射は、輸送起立発射機を持ちい二基のKN-23を搭載する
この690kmという飛距離は、かなり衝撃的な数値です。射程690kmですと萩イージス・アショア予定地と関門橋、西瀬戸自動車道、玄海原子力発電所、島根原子力発電所が射程に含まれます。もちろん弾道弾迎撃兵器で撃墜すれば良いという考えもあるでしょう。ところがロシアの9K720イスカンデルSRBMは、合衆国式のミサイル防衛を無効化する優れた兵器であり、KN-23もその優れた性能を継承しているとみられるのです。
日本は、本来たいへんに有効と考えられているイージスMD(高度70km以上を迎撃)、終末高高度防衛(高度40km以上)、そして終末低高度拠点防空(PAC-3は高度15~20km以下)の三段階防空を整備するはずでした。
北朝鮮のミサイルはこの20㎞~40㎞の間を弾道するため日本の弾道弾防衛は「中抜け二段構え」となり、混乱を来しているのです。
そして、アメリカとロシアのINF「中距離核戦力全廃条約」の破棄にはアジア・太平洋地域で中距離ミサイルの配備を進めるためのようです。
この条約では射程が500kmから5,500kmまでの範囲の核弾頭、及び通常弾頭を搭載した地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの廃棄を求めていた。
アメリカは2019年2月1日、ロシア連邦に対し条約破棄を通告し、これを受けてロシア連邦も条約義務履行の停止を宣言し、6月1日に発効し条約は失効した。
1980年代に、当時のソ連が中距離ミサイルをヨーロッパ側に配備しようということになって、NATO(アメリカ)も中距離ミサイルを配備する。これは危険だとしてINFを締結した経緯があった。その当時、中国は軍事的に驚異な国でなかったが、軍事力を拡大配備(ミサイル)し続ける現在はもう無視出来ない、ミサイルバランスが極めてアンバランスで凄いリスクに晒されているの言うのです。
条約失効後、アメリカは地上発射型「トマホーク」巡航ミサイルを試射しました。
更に、ロシアでは、ミサイル実験で爆発があり、そこに「放射性同位体」が検出され「SSC-X-9 スカイフォール」というコードネームで呼ばれる核巡航ミサイル(原子力エンジン)「9M730ブレベストニク」が含まれるとみています。
アメリカが今年11月に予定している地上発射型中距離弾道ミサイルの試射については、対抗上ロシアが同等のものを新開発する決断を行い、本格的な軍拡競争が始まってしまう可能性があります。
そして、アメリカは自国のグアム、日本、韓国、フィリピンなどで、中距離ミサイルの配備を今後進めて行く。北朝鮮のミサイル実験が追い風になり、中国も強く反対出来ない。
日米安保条約の見直しも水面下で行われていると言う噂もあり、世界はどこに向かっているのでしょうか?
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