飯島企画業務日誌

『フィアット500EV』

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おはようございます😉

 

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『フィアット500EV』
クラシックカーをコンバートした電気自動車(EV)が、ここ数年、その筋のスペシャリストたち、あるいは自動車メーカーの手によって続々と誕生していることを、ご存じの向きも多いだろう。このクラシックカー業界最新のムーブメントのなかでも、格別にアイコニックで、格別にカワイイ一台が誕生することになった。しかもそれは、日本のエンスージアストたちが主導したアイデアに基づくもの。古きよき“チンク”こと「フィアット500」を蒐集(しゅうしゅう)するプライベートミュージアム「チンクエチェント博物館(Museo Cinquecento)」のプロデュースにより、イタリアの名匠たちの手で製作される「フィアット500クラシケev」である。
日本発のアイデアによるものとはどういうことか? 車名の「クラシケ」とは何を意味するのか? そのあたりを理解してもらうためにも、まずはチンクエチェント博物館のこれまでの取り組みについて紹介したい。
今を去ること20年前の2000年、愛知県にオープンしたチンクエチェント博物館は、初代“トポリーノ”と2代目“ヌォーヴァ”という2世代のフィアット500とそのファミリーたちの保護・保存に取り組んできた。さらに「ミュージアム館内で展示するだけでなく、このクルマへの愛を共有するエンスージアストに入手・所有してもらい、いつまでも元気一杯走らせ続けてもらうことも、チンクエチェントという文化遺産を守ることにつながる」と考え、イタリアのスペシャリストが手がけた500のリフレッシュ車両、名づけて「フィアット500クラシケ」の輸入・販売を行うことを決意した。
こうして誕生したフィアット500クラシケは、イタリアで日常的に走行している車両のなかから、比較的ボディーコンディションのよい個体を選んで輸入・販売する「ベース」、内外装パーツの多くを新品に交換し、エンジンやトランスミッション、足まわり、ブレーキなどに入念なメンテナンスを施した「スタンダード」、顧客のフルオーダーに基づいてボディー全体を取り外し、新たに板金塗装まで行う「フルレストア」の3つのステージを用意。また、往年のアバルトのお家芸的チューニングを現代に復活させたライトチューン車両「mCrt 595」と「mCrt 650」が、スタンダードとフルレストアの両仕様で選択できるという。
そして、フルレストア仕様限定で、まったく新しい価値を提供するべくつくられるのが、EVの500クラシケevなのだ。
チンクエチェント博物館のフィアット500クラシケevは、リアの、本来ならば空冷直列2気筒OHVエンジンが収まるコンパートメントに、イタリア・ニュートロン社製EVコンバージョンキットを組み込んだもの。このコンバージョンキットは、車両を走らせるためのモーターやコントロールユニットによって構成される。そして、オリジナルでは燃料タンクと小さなトランクが置かれるフロントに、モーター駆動用のリチウムイオンバッテリーが搭載される。
バッテリーは1基(ONE BATTERY)と2基(TWO BATTERY)から選択可能で、総電力量は前者が5.5kWhで後者は10kWh。バッテリーの充電は家庭用の200V電源に対応しており、一回の充電で可能な走行距離は「ONE BATTERY」仕様で約40km、「TWO BATTERY」仕様では約80kmとされている。
フィアット500クラシケevは、在庫車両以外はすべてカスタムオーダーとなり、受注から納車までの納期の目安は約6カ月。オーダーの場合、ベースモデル(「500D」「500F」「500L」から選択可能)やボディーカラー、インテリアの仕立てなどが自由に選べるほか、オリジナル500の最初期型に存在した「トラスフォルマービレ」のようなロングサンルーフや、「フィアット・アバルト695SS」のようなオーバーフェンダー付きなどのカスタマイズも対応可能とされている。
ちなみに、お値段はスタート価格でONE BATTERY仕様が506万円、TWO BATTERY仕様は550万円とのこと(消費税込み)。ご興味を持たれた方には、まずはチンクエチェント博物館の公式ホームページを訪ねることをおすすめしたい。
記事画像 http://origin.daily.co.jp/society/human_interest/2020/09/23/0013722027.shtml 『デイリーコラム フィアット500、EV化し販売40年以上前の車両を改造2020/10/9』
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