飯島企画業務日誌

『ウッドショック』

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おはようございます😉
『ウッドショック』
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「ウッドショック」という言葉を耳にする機会が増えてきました。昨年後半から木材が手に入りにくくなり価格が上昇し、木造住宅の価格上昇や建設遅れが懸念されています。住宅の柱や「はり」に使う木材が歴史的な高値になっています。1970年代に起きたオイルショックでトイレットペーパーが品薄になった状態に近いという声も。理由はなんでしょうか。
リーマン・ショック前の2007年8月以来13年8カ月ぶりの高値となっています。歴史的な低金利で米国の住宅市場が活況なのが理由です。米国ではコロナ下で在宅勤務に伴う郊外戸建てブームが起き、木材需要が急増しました。木材先物相場はこの1年で価格がおよそ5倍になりました。日本企業も恩恵を受けており、1年前の2.5倍になりました。
さて住宅価格はどの程度上昇するのでしょうか。木造住宅は国内の新設住宅着工戸数の約6割を占めます。建設費用のうち木材価格は一般的に1割程度といわれています。住宅メーカーにとって需要を冷やしかねない販売価格への転嫁は避けたいところですが、作業員の人件費上昇もあってコストを抑える余地が少ないです。現在の木材価格の上昇分を単純に転嫁できたとすると、建設費用は数十万円単位でアップする可能性があります。昭和30年代に植えた木が伐採できるようになり2019年に自給率は37.8%まで回復しました。ただ、長年の輸入木材への依存で林業従事者も減ってしまいました。限られた林業従事者を伐採作業にシフトさせると今度は森林のメンテナンスや植林にかける作業員が減ってしまい、数十年後の木材生産に影響が出てしまいます。切った木材を加工する工場も設備投資に二の足を踏みます。日本の林業・木材業界は数多くのジレンマを抱え、突然の「ウッドショック」に立ちすくんでいます。
記事 https://news.yahoo.co.jp/articles/fc86b69ecfc8693fe89ffc388ee5d6bd3e68c0c8『3度目のウッドショック 木材高騰、住宅が値上がりも Yahoo!ニュース 2021.6.8 05:00』
画像https://www.j-cast.com/kaisha/2021/06/06413056.html?p=all 『悲鳴!「ウッドショック」輸入木材の価格上昇 「森林資源大国」のはずがどうにもできないワケ J CAST 会社ウォッチ 2021.06.08 05:30』
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