飯島企画業務日誌

『電動キックボード』

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おはようございます😉

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『電動キックボード』
電動自転車のシェアリング事業を展開する事業者など4社が、国の特例措置を受け、実証実験という形で4月から電動キックボードのシェアリングサービスを東京や大阪、福岡などで順次始めた。電動キックボードとは、その名のとおり電気モーターが付いたキックボードだ。
もともと日本の道路交通法上では「原動機付自転車(原付)」に分類されるが、今回、国から特例措置を受けた4社の電動キックボードは「小型特殊自動車」として公道走行が認められた。これより今後、ドライバーやサイクリスト(自転車乗り)たちは、この新しいモビリティと頻繁に車道を共有することになる可能性があるわけだ。
先述どおり、特例措置が認められた4社の電動キックボードは、これまで必要だった免許が「原付」から「小型特殊自動車」となった。そのため、普通自動車免許や普通二輪免許を持っている人ならば乗ることができるが、原付免許では乗ることができない。
小型特殊自動車には、フォークリフトや除雪車、農耕トラクターといった乗り物が該当するのだが、原付とは走行時のルールが大きく異なる。中でも特筆すべきは、「時速15km」と「ヘルメット任意」だ。原付の制限速度は時速30kmだが、この今回の電動キックボードは時速15km。自転車と同じか、それより遅いくらいのスピードだ。しかし、速度が遅いと安全性が高まるのかと言えばそんなことはない。むしろ事故を誘発する大きな原因にもなる。道路で生じる危険は、「速度」そのものだけでなく、他車両との「速度差」にもあるからだ。
現在、車道には「自転車」「スクーター」「バイク」という二輪車のほか、よりスピードが速く殺傷力も高い自動車たちが走っており、容赦なく電動キックボードを追い抜き追い越していくことになる。
この電動キックボードで、速度以上に懸念されるのが「ヘルメットの着用が任意」になったことだ。今回、事業者がヘルメットを任意にしたかったのには、おそらく「シェアの難しさ」が背景にあるのだろう。本体そのものは他人とシェアできても、誰がかぶったのかも分からないヘルメットまではシェアしにくい。特にこのコロナ禍、これからの季節にヘルメットを共有するのはかなりの抵抗がある。自前ヘルメットの用意を利用者に求めれば、売りにしている“気軽さ”が落ちる。事業者はその障壁を避けたかったはずだ。しかし自動車、とりわけ大型車を運転する側からは、車道は“気軽”には走ってほしくない。殺傷力の高い大型車のドライバーたちには、たとえ相手のほうに大きな過失があったとしても自身が現行犯逮捕・実名報道される事例が過去にいくつもあるため、“気軽”に乗られてはたまったものではない。
多くの危険性を上げてきたが、中でも筆者がこの小型特殊自動車において最も危惧しているのは、「二段階右折」が禁じられていることだ。原付乗りからは「面倒くさい」とされるこのルールだが、「小型特殊自動車」である今回の電動キックボードは、車道上においてはむしろ「小回り右折」をしなければならい。つまり、右折時には車線の右側に寄るか、右折レーンがある場合は、他自動車と同じように車線変更をして右折レーンに入り、そこから右折をせねばならないのである。対向車がものすごいスピードでやってくる中、時速15kmのモビリティが右折したらどうなるかは想像に難くない。今の、日本の道路には、新しいモビリティを受け入れる体制が全くといっていいほど整っていない。道路全体の安全を守れるルールの再考は必須だろう。
引用記事画像https://president.jp/articles/-/46475?page=1 『「ノーヘル、右折OK…あまりに危険」電動キックボードの車道走行は禁止すべきだ PRESIDENT Online 2021.06.12 05:00』

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