飯島企画業務日誌

『中国に小京都』巨大プロジェクト

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おはようございます☺️

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『中国に小京都』巨大プロジェクト
中国では今、本格的な京都の街並みを中国国内に作るという、巨大プロジェクトが進められている。日本の企業にとってもビジネスチャンスになり、中国人の訪日にもつながると言われているこのプロジェクトとは、一体どのようなものなのだろうか。
『京都風情街プロジェクト』という名の付けられたこのプロジェクトを手がけているのは、不動産開発から木製工芸品の加工までを幅広く手がけるグループ会社大連樹源科技集団有限公司(以下、樹源グループ)。プロジェクトがスタートしたきっかけは、樹源グループのオーナーが日本を旅行した際、日本流のおもてなしや雰囲気に感銘を受けたことだったという。「京都では食べ歩きをしながら、お店に立ち寄ったりしながら町歩きを楽しむことができる。そんな事ができる魅力的な街は世界中どこにもない」。オーナーの夫人のそんな言葉がプロジェクトスタートのきっかけとなったそうだ。
投資総額960億円ともいわれる同プロジェクトが進められている場所は、大連市の中心部から約40キロ西にある金石灘地区で、64万㎡(東京ドーム約13個分)という広大な敷地には、京都の街並みを再現した小京都を建設する予定だという。現在すでに温泉ホテルと温泉付き別荘が開発されており、今後はさらに清水寺の参道「二年坂(二寧坂)」を模した、情緒ある家屋や商店が立ち並ぶ美しい街並みが開発される予定となっている。
湯景沢ホテルと別荘地の開発では、建築においては日本人と共に設計チームを結成し、日本からの建築士も参画して計画・設計を実施している。そのほかにも、日本の建築材や家具を取り入れるなど、和風を再現することにこだわっている。屋根には日本製の瓦が使われており、雨どいまで付いている。別荘は2016年より販売が開始され、最高金額は1億5000万円となるが、約200棟すべてが販売直後に完売したほどの人気ぶりだ。購入者はいずれも中国国内の富裕層だったという。
同プロジェクトで採用された屋根瓦を製造している日本の会社によると、瓦を作るためには日本特有の粘土の質や高い技術が必要なため、中国で作ることは難しいという。京都風情街では全体で1600棟の建物が作られる予定となっており、日本の企業にとっても大きなビジネスチャンスとなっているようだ。
観光客用の温泉付きホテルもすでに完成しオープンしている。ホテルで提供される料理は和食にこだわり、日本から料理人を派遣して、従業員に和食のノウハウを伝授した。また、日本の温泉宿をイメージした露天風呂のみならず、スパも完備。スタッフは日本風にお辞儀をし、和服でおもてなしをする。ハード面でもソフト面でも、観光客が日本に来ているような錯覚を起こすほどの出来栄えとなっている。ホテルは2人部屋でも1泊で約27,000円という、中国においては高額な価格設定となっているが、温泉に来た中国人観光客には日本流の環境のきれいさで好評を得ているようだ。
樹源グループによると、京都風情街プロジェクトをスタートさせるにあたり、京都の表屋づくりの街並みを再現することにこだわったという。そして、京都の風景には中国の唐の文化が残っていて、中国人が受け入れやすいという点、そして唐の時代のものは中国よりも日本の方がよりよく保存しているという点に着目したという。同社は、このプロジェクトを通じて中国人がより日本の文化を深く知るきっかけを作り、両国間の文化交流のプラットフォームとなることを目指しているそうだ。
実際、プロジェクトの開発区のある大連には数多くの日系企業が進出しており、日本とのつながりも深い。また、オープンな土地柄ゆえに、世界中から観光客が訪れる可能性もあるという。清水寺周辺を再現した商店街には、日本の商品を取り扱う店や文化体験ができる施設を最終的に300〜400店建設する予定となっている。
プロジェクトの担当者によると「京都の老舗漬物店が出店予定など、多くの方が興味を持ってくださっています。京都発のお店だけでなく、地方自治体の広報を兼ねたアンテナショップなど様々な使い方もできるのではないと考えています」。大連の京都風情街を訪れたことをきっかけに、実際に日本に行きたいと興味をもつ人も増えるのではないかと予測。日本文化を中国に伝えることで、両国の人々にとっての架け橋となることが期待されている。
2020年には第一期の作業が完了する。全体を1/3ずつに分割し、それぞれ別のデベロッパー(土地開発業者)が作業を担う。全体が完成するのは2024年か2025年ごろだという。
以上の記事はとても友好的に書かれたものですが、どう、思われますでしょうか?
中国の成長鈍化が米中貿易戦争の影響によるものであることは明らかです。この為、中国経済の減速の影響で外需は弱いものの、個人消費や設備投資といった内需が底堅く、輸出の落ち込みをカバーしています。中国国内でのテーマパークの開発も進んでいて、中国の消費者が娯楽サービスに金銭を投じる傾向は強まっているそうです。
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空前のインバウンド・ブームに沸く、ここ数年は世界の人気観光都市ランキングでも第1位を獲得するなど、世界的な京都ブームを巻き起こしてきました。京都はオーバーツーリズム(過剰な混雑)状態で、今年5月にエベレスト山頂付近で「12時間以上の混雑」に巻き込まれたことによる極度の疲労により死亡者が多発。山岳事故のニュースが思い出されるほどの混みぐあいです。これ程、人気のある京都はこれ以上の観光客を望んでいるのでしょうか?
京都の空気や歴史、人の情感は輸出できるのでしょうか?日本人は技術だけでなく、文化も手放してしまうのでしょうか?
京都は京都にあれば良いと想うのですが、日中の友好関係が進展することを希望したいと想います。
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